2023-10-01

流星群の夜に

2023年のペルセウス座流星群は条件が良くて、
流れ星がたくさん見れるらしいということなので、
カメラと三脚を載せて、空を大きく見渡せる場所に向かって車を走らせる。

流星群のピークは夜明け前。
雲のない場所を求めて、海沿いの街にたどり着く。

雲がどこからともなく流れてきて、
きらきらと瞬く星たちをを隠しては、また流れ去っていく。

午前0時を回ると、漆黒の夜空をバックに、流れ星が明るく尾を引き始めた。
でも、なかなか、セットしたカメラの方角には流れてはくれない。

流星痕を残すほど太く明るく流れるものも見えているのに、
方角が全く合わず、いっこうに僕のカメラには収まらない。

流れるたびに、おーっ とか、わーっ とか、
思わず言葉が出てしまうのだけれど、カメラにはぜんぜん収まらない。

そうやって、撮れたのがこの1枚。
ひと晩中「その瞬間」を待って、この1枚にだけ収まっていた流れ星。

あっという間に短く流れて、消えてしまうもの。
結構長い時間をかけて、長く流れるもの。
この日の流れ星もいろいろだ。

昔から、流れ星が消える前に、
願いごとを3回唱えると願いが叶う、なんていうけれど。
いつ、どこに流れるかわからない流れ星に、願いごとを3回もだなんて、
そんなに簡単に願いごとは叶いませんぜって、
そんなに人生、甘くはないですぜって、
言われているような気もしてしまう。

でも、とりあえず撮れたこの1枚に、
100%ではないけれど、ほーんのちょっと、一部ではあるけれど、
僕の願い、叶っちゃいましたよー、という気分になった一夜なのでした。

(撮影地:北海道留萌市)

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